結論:間に合わなかったら確定申告で控除を受ける。そのときは全部の寄附を申告する
ワンストップ特例の申請書は、寄附した翌年の1月10日までに寄附先に届く必要があります。間に合わなかった場合でも、ふるさと納税の控除がなくなるわけではありません。確定申告で寄附金控除を申告すれば、所得税と住民税の控除が受けられます。ただし、確定申告をすると、その年に出したワンストップ特例の申請はすべてなかったことになります。間に合った寄附先の分も含めて、1年分の寄附をまとめて申告します。
間に合わなかったときの流れ- 寄附先に状況を確かめる受付の期限と、届いたかどうか
- 1年分の受領書をそろえる間に合った分も含めて全部
- 確定申告書を作る寄附金控除に全部の寄附を書く
- 住民税の欄も書く第二表「住民税に関する事項」
- 所得税の還付と住民税の減額還付申告は翌年1月1日から5年間
1月10日の期限の決まり
- 翌年1月10日必着:デジタル庁の資料では、ワンストップ特例の申請は、寄附先に1月10日必着となるよう手続きする必要があるとされています。2026年中の寄附なら、期限は2027年1月10日です。
- 期限が休日のときの扱いは寄附先の案内で:2027年1月10日は日曜日です。港区(東京都)の案内では、期限が土日祝日の場合は翌開庁日が期限とされていますが、扱いは寄附先ごとの案内で確かめてください。郵送なら年末年始の配達の日数も見込んで、早めに出すのが確実です。
- 期限を過ぎると特例は使えない:港区の案内では、翌年1月10日までに申請することがワンストップ特例の条件の1つで、条件から1つでも外れると申請は無効になり、確定申告などで寄附金税額控除を申告するよう案内されています。
確定申告で控除を受ける手順
- 寄附先に状況を確かめる:郵送した申請書が期限までに届いたかどうかわからないときは、まず寄附先の自治体に問い合わせます。オンライン申請に対応している寄附先なら、申請の状況を確かめられる場合もあります。
- 1年分の寄附の受領書をそろえる:国税庁の説明では、確定申告では寄附先が発行する受領書か、国税庁長官が指定した事業者が発行する「寄附金控除に関する証明書」を使います。国税庁のマイナポータル連携を使うと、寄附金受領証明書などのデータを取り込んで、確定申告書に自動で入力できます。
- 全部の寄附を申告する:総務省の資料では、確定申告などの申告をした人は、提出の時期や内容にかかわらず、その年のワンストップ特例の申請はすべてなかったものとされます。間に合った寄附先の分だけ特例で控除されることはないので、1年分の寄附をすべて確定申告書に書きます。
- 住民税の欄も書く:中央区(東京都)の案内では、確定申告書の第二表「住民税に関する事項」に書き漏れがあると、住民税で控除できないとされています。
- 提出する:確定申告をすると、寄附した年の所得税からの控除(還付)と、翌年度の住民税からの控除が受けられます(総務省のよくある質問)。
受領書が見つからないとき
ワンストップ特例を使うつもりだった人は、寄附先から届いた受領書(寄附金受領証明書)をとっていないことがあります。確定申告では、寄附先が発行する受領書か、国税庁長官が指定した事業者が発行する「寄附金控除に関する証明書」を使います(国税庁の説明)。手元にないときは、次の順に確かめてください。
- 寄附に使ったふるさと納税サイトを確かめる:寄附の記録(寄附先・寄附日・金額)と、そのサイトが「寄附金控除に関する証明書」を出しているかを、サイトの案内で確かめます。
- マイナポータル連携が使えるか確かめる:国税庁の説明では、マイナポータル連携を使うと、寄附金受領証明書などのデータをマイナポータル経由で取得し、確定申告書の該当する欄に自動で入力できます。使うには事前の設定が必要で、証明書を出す側が連携に対応している必要があります。
- 寄附先の自治体に問い合わせる:受領書をなくしたときの扱いは自治体ごとに違うので、寄附先に直接問い合わせます。確定申告の期間が近いときは早めに連絡しましょう。
スマホで申告する
国税庁の「確定申告書等作成コーナー」では、画面の案内に沿って入力すると申告書を作れて、そのままe-Taxで送ることもできます。マイナンバーカードを使ってスマホから申告することもできます。国税庁の令和8年分の案内では、2026年8月25日から「マイナアプリ」の提供が始まっていて、マイナンバーカードで申告する人は、アプリを更新して利用登録をしてから作成コーナーを使うよう案内されています。
いつまでに申告すればいい
もともと確定申告をしなくてよい会社員などが、払いすぎた所得税を取り戻すための申告は「還付申告」と呼ばれます。国税庁の説明では、還付申告書は確定申告の期間とは関係なく、その年の翌年1月1日から5年間出すことができます。確定申告の期間を過ぎてしまっても、あきらめる必要はありません。
ただし、申告が遅くなると、住民税の通知書がすでに作られたあとになることがあります。住民税の控除がどう反映されるかは、お住まいの市区町村の住民税の担当に確かめてください。もともと確定申告が必要な人は、確定申告の期限までに申告します。
注意点
- 1つでも間に合わなかったら全部を確定申告で:5団体のうち4団体の申請が間に合っていても、確定申告をした時点で4団体分の特例もなくなります。申告書には5団体すべての寄附を書きます。
- 引っ越した人の届出も1月10日まで:申請したあとに住所などが変わったときの変更届出書も、寄附した翌年の1月10日までに寄附先に出します。翌年1月1日の住所が申請書と違うのに届出をしていないと、特例は適用されません(総務省の資料)。この場合も確定申告で申告します。
- 控除されたかは住民税の通知書で確かめる:翌年の5〜6月ごろに届く住民税の通知書で、控除が反映されたかを確かめられます。見方は「住民税の決定通知書の見方」にまとめています。
- 今年の寄附は早めに申請を:オンライン申請に対応している寄附先なら、寄附のあとすぐに手続きできます。年末の段取りは「年末のふるさと納税で失敗したくない」と「年末にやること」で確かめてください。
このサイトのツールの使い方(くわしく)
- 「ふるさと納税の控除上限 計算」:確定申告に切り替えても、ワンストップ特例でも、控除の合計は同じです。所得割額と所得税の税率を入れると、自己負担2,000円で収まる寄附額の目安と、所得税・住民税それぞれの控除額の内訳が見られます。ワンストップ特例の条件は「確定申告なしでふるさと納税の控除を受けたい」で説明しています。
- 「ふるさと納税の返礼品をさがす」:ワンストップ特例のネット申請を案内しているふるさと納税サイトに「ネット申請」の印を付けています。来年の寄附で、郵送の期限を気にしたくないときの参考にしてください。